なりたてオジサン司書の日々葉々

30歳過ぎて脱サラからの司書になったオジサンの日記です。司書課程のレポートや、あとは趣味のアレコレを書いています

司書になるまで

 司書になりました。

 と言っても働き始めたのは4月からですが。

 資格を取ったのは今年の4月ですが、取得見込みということで試験やら面接やらを受け合格し、資格の方もなんとか取得できたので、4月から働いている次第です。

 

 元々、本は好きだったのですが、司書になろうと思ったのは30歳を過ぎた頃。それまでは普通のサラリーマンでした。けれど、今の仕事を終の仕事にしてしまっていいのかな? いいや、やはり好きな本の仕事に就きたい! と思い、一念発起して脱サラ、そして司書の勉強をはじめました。最初は転職のために試験を受けたりしていたのですが、受けども受けども返ってくるのは不合格通知ばかり。やはり経験無しは厳しいかなということで、地元の図書館でアルバイトとして働き、実務経験を積もうと考えました。幸い、事情を話したら、丁度バイトを募集しているということで、面接を受けさせていただき、晴れて図書館員(バイト)に。そして実務経験を経て、司書資格も取り、晴れて4月から司書となることが出来ました。

 

 

 自分の事情をつらつらと、何が言いたいかといいますと、要は30歳過ぎて資格ない状態からでも司書にはなれましたよ、ということです。大学卒業以来まともに勉強してこなかったオッサンでも、司書資格を取れると。本が好きな人はたくさんいると思います。私のブログを見に来るような人は特に司書になりたい人が多いのではないでしょうか。なので、そんな方々に言いたいのです。

 なんとかなる!と。

 

 さて、司書になったしついでに何か新しいことでも始めようかなと思った私は、その時丁度図書館で目についた本を手に取りました。

 

毎日使いたいサルビア給食室の果実酒・果実酢・ジャム・シロップ
 

 

 というわけで、果実酒を作ることにしました。

 前々からお酒を作ることに興味があり、果実酒なら簡単かなと浅はかに考えました。そして実際、作り方は非常に簡単でした。

 最初はりんご酒を作ることにしました。理由は簡単。りんごが好きだからです。

《材料》

 王林1つ

 レモン1/2

 氷砂糖200g

 焼酎甲類(ホワイトリカー)700ml

《作り方》

 (1)1リットルのガラスの保存瓶を煮沸消毒します。ビンがすっぽり入るおおきさの鍋にタオルを敷き、瓶と水を入れる。割れないように加熱開始時からビンは鍋に入れておきます。沸騰して3分くらい(私はチキンなので5分位しました)でビンを取り出し、乾いたタオルの上に逆さにして置きます。あとは乾くのを待ちます。

 (2)王林を皮をむかずに8等分にし、芯を取り除きます。レモンは皮を向いて、スライスします。両方ともキッチンペーパーなどで水気を取ります。

 (3)渇いたビンをキッチンペーパーなどで拭いて完全に水気を取り、氷砂糖を入れます。続いてりんご、レモンを入れます。最後にお酒を注ぎます。

 それがこちらになります↓

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 そして、このまま冷暗所に保存します。最初のうちは3日に1回はカビが生えてないか様子を見て、ついでにゆっくりと縦に一回転させます。私はそれを3回くらいやりました。

 あとは放置して二ヶ月後に取り出し、中の果実を取って、また冷暗所に保存。さらに一ヶ月後、お酒をコーヒーフィルター等で濾して出来上がり、らしいです。

 私が作り始めたのが4月に入るちょっと前なので、実はまだ完成していません。あと一ヶ月弱ですね。とても楽しみです。

 

 作り方は基本的には上記の本を参考にしましたが、他にも図書館で同時に何点か果実酒の本を借りたので、ちょっと作り方が混じってます。

 また出来上がったら載せますね。

 それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

図書館サービス特論レポート「身近にある公共図書館を実際に観察し、その図書館で行われている課題解決支援サービスの内容・特徴を述べると共に(中略)提示しなさい」

 

書館サービス特論「身近にある公共図書館を実際に観察し、その図書館で行われている課題解決支援サービスの内容・特徴を述べると共に、設置されている地域の課題を考えると他にどのようなサービスが実現可能か具体的に提示しなさい」

 

 K市H区のD図書館について調査を行った。D駅の直上にある〇〇というターミナルビルの4階に設置されている。K市内には中央図書館が4館、地域図書館が16館と移動図書館が1館あり、D図書館は1997年に設置された比較的新しい中央図書館である。延べ床面積は2,106㎡と、ビル内に設置されているだけにあまり広くはない。
 駅ビルはK市が出資をしているK株式会社が運営を行っている為、公共施設としての面が強い。当施設は地下鉄の直上にあり、エレベータで行き来する事が出来る為、高齢者や車いすでも気軽に利用が出来る。また、バスの停留所や一定時間無料の駐車場や駐輪場も同施設にある為、非常にアクセスが良い。
 平日の9時30分から20時30分まで開館しており、土日祝は17時に閉館となる。ただし6月から9月は土曜日の閉館時間が19時まで延長される。
 
1.課題解決支援サービスについて
 K市全体の取り組みとして、まず学校支援サービスが挙げられる。K市の図書館では資料を学校等へ貸し出すことにより、学校図書館との連携を図り、子供の読書活動の推進に寄与することを目的としている。また各中央図書館ではビブリオバトルが開催され、子供向けにティーンズ部門も存在しており、平成29年で3回目を迎えている。他にはスタンプラリーの実施や、小学生向けに読書マラソンも行っており、同ビルの書店とも連携を取っている。また、「〇〇」という年代別のおすすめ図書一覧が作成されている。赤ん坊から中学生まで6分割、各30冊選別されている。毎月定期的な読み聞かせ会が実施されており、月に1度は赤ん坊向けの「おはなし会」も行われている。同館内の一角には幼児向けスペースが設けられており、そこでは親子で絵本を楽しむ姿も見られる。また職業体験の実施や、夏休みは課題図書や自由研究向けの特設コーナーが設置されるなど、子供に本に親しんで貰おうという試みが多くなされている。
 こうした試みにより、D図書館では〇〇年に「子ども読書活動優秀実践図書館」として文部大臣賞を受賞している。
 第二に、D図書館では高齢者向けの課題解決サービスが実施されている。実際に同館へ足を運ぶと、子供と同様に高齢者の利用者が非常に多く見受けられる。そうしたニーズに応え、特設コーナーも高齢者向けに組まれることが多い。電子機器を扱う高齢者も増えている為、初心者向けの指南書も充実している。
 同じ地域内に総合病院があり、そちらとも連携を取っている。その中の〇〇というリハビリセンターへ出向し、お楽しみ会が定期的に実施されている。主に紙芝居や大型絵本の読み聞かせが行われ、おおよそ20名前後が参加している。クリスマスのシーズンにはミュージックベルでの演奏が行われ、院内保育園の園児も参加するなど、地域内の交流も行われている。
 

2.地域の課題とサービス
 K市は(地域バレが激しいので割愛)を基軸に日本の地方創生を牽引していく役割を担うことを方針としている。その為には次世代を担う子供に、文化や歴史を知って貰う事が一つの課題となる。
 この中で図書館として担うべき役割は、若い世代に学習する機会を用意する事だと考える。図書館でも地域の資料を纏めた棚を設置していたり、区で取り上げている〇〇の関連コーナーを展開するなどしているが、実際に図書館を観察をすると、利用のほとんどが高齢者であり、ヤングアダルト世代(以下YA)は皆無であった。そもそもYAの来館者が非常に少ない。職員へインタビューを行っても、YAの利用者は少なく、館の課題として挙げられているという事だった。平成28年のアンケート結果を見ても、10代の回答者が3.9%と非常に少ない。図書館としてはまずYAに来館して貰う為、YAが来館するようなサービスを行い、そこからイベントなどで地域の文化などに目を向けて貰うようにするべきである。館から徒歩・自転車圏内に高校や中学がいくつかあり、またK市内の10代の人口割合が9%に対し、H区は9.4%と潜在的な利用者は決して少なくない。具体的な方法としては、所蔵資料のアピールである。既に若者向けのDVDや雑誌、ライトノベルは揃っているが、その事は特にアピールされず、連携している学校も資料の貸出を行っているだけであった。所蔵資料アピールのポスターを自館で作成し、教室へ掲示するだけでも効果はあるだろう。他にもSNSを利用すれば、よりアピールできる。その上で来館してきたYA向けのイベントやコーナーを展開し、興味の幅を広げるようにしていくのである。YA向けには〇〇関連等が一案として考えられる。段階的なサービスをしていく事で、文化等に興味を持って貰うのである。そうして文化を学んで貰い、次代の担い手への成長を促してく事が、D書館としての役割になるのではないだろうか。

参考
文献
<参考ホームページ>
K市統計ポータル「年齢別推移人口 平成29年」http://www2.city.lg.jp/sogo/toukei/Population/index.html?tab=0?#tabdata 最終アクセス2018/2/25
K市H区役所「区の基本計画」http://www.city..lg.jp/category/151-0-0-0-0-0-0-0-0.html 最終アクセス2018/2/25
K市図書館の概要「平成28年度統計数値等」https://www2.itylib.jp/?action=common_download_main&upload_id=417 最終アクセス2018/2/25
K市図書館の概要「ご利用状況アンケート集計結果」https://www2.citylib.jp/?action=common_download_main&upload_id=421 最終アクセス2018/2/25
<参考資料>
猪谷千香「つながる図書館」筑摩書房 2014
神代博「困ったときには図書館へ」悠光堂 2014
金沢みどり「図書館サービス概論 第2版」学文社 2016

 

 

 

 

 まず初めに、この教科を取ろうとしている人は考え直したほうがいいです。

 司書課程の中で、このレポートが最も苦戦しました。まぁ、最後の一つに残して1年経つギリギリになった私も悪いのですが。

 このレポートは私が知る限りでは絶対に提出から21日で帰ってきます。どうやら学校側の推奨期限が21日なので、ギリギリに返してきてるようです。あと、ダメ出しはコピペで、返ってくる人は大体同じ文章で指摘されて返ってきます。とは言え、読んでないということはないと思います。コピペ+個人宛の指摘といった感じです。まぁ、みんな同じミスばかりしているとも言えますが。

 さて、肝心のレポートの内容についてですが、大事なのはひたすらに数値と根拠です。こんな感じだから、こうしたらいいと思う。これでは確実に返されます。図書館のある地域の、基本方針や計画表がHPにあると思うのでそちらを読んで、地域の課題を把握し、さらに数値を見て分析します。そしてそれらを明確な数値と根拠をもってレポートに書いてください。あと参考文献やHPもしっかりと書きましょう。確実に指摘されます。参考文献の書き方を間違ったことで落ちるほどではないようですが。でも印象に差は出ると思います。

 実現可能なサービスについても、予算などを考えて、本当に実際に出来るものかを提案しましょう。このレポートにおいては、どこまでも現実的に考えるべきです。夢物語はお呼びではないのです。

 正直、最後の方は違う教科取ってそっちで単位取ろうかな、とか考えました。これを読んでいる皆さまがどのような判断をするかは分かりませんが、頑張ってください

 

図書・図書館史レポート「日本または西洋のどちらかを選び、それぞれの時代の図書館発展の特徴をコンパクトに要約し、かつ私見を述べてください」

図書・図書館史「日本または西洋のどちらかを選び、それぞれの時代(古代、中世、近世、近代以降)の図書館発展の特徴をコンパクトに要約し、かつ私見(400字程度)を述べてください」

 

1.古代(飛鳥~平安時代)
 日本においての図書の始まりは、古代に中国との外交関係が始まりであった。無文字文化であった日本に中国から漢字が伝わり、5世紀頃に漢籍が献上された事が図書の始まりであると考えられている。その後、1世紀ほど遅れて仏教文化と共に経典も伝わり、紙や墨が伝えられたのもこの頃になる。程なくして、当時としては貴重であった書物を保管するために経蔵が設置された。経蔵は経典専門の書庫であり、利用者は僧籍関係者に限られていたと考えられる。
 大化の改新によって律令国家が形成され、運営は文書を中心に行われた。こうした文書や木簡を収集管理する為に図書寮という機関が生まれた。文書作成の能力を持った役人や、図書の保管など、図書館や司書の原型とも見られる。
 奈良時代石上宅嗣という漢詩の才を持つ貴族がおり、学問に造詣が深く文人として尊敬されていた。彼は晩年、芸亭と称される書斎を設け、好学の人たちに開放した。これが日本最古の公開図書館である。
 平安時代にもなると仮名文字が発達し、日本独自の文学が発達していった。伊勢物語枕草子源氏物語などはあまりにも有名である。貴族の間では文庫を邸内に設置する者が多く表れた。
 
2.中世(鎌倉~室町時代)
 平安時代までは図書は貴族や僧籍関係者だけのものであったが、武士の台頭により、武家へも広まっていった。鎌倉時代中頃に北条実時によって設けられた金沢文庫が有名で、政治、法制、軍事、文学など多岐に渡る書物が収集され保管されていた。その後三代に渡って収集された書物は膨大な量となり、一部の者に限定されてはいるが、関東における文化のメッカとなっていた。
 製本技術においての向上もこの時代に見られ、製版と呼ばれる版画のような製本方法が宋より伝来し、より簡単に書写が出来るようになった。
 室町時代には日本最古の学校と言われている足利学校が建てられた。これは武家への助言者を養成する機関として造られ、教育内容は儒学中心で、易学と兵学に力が入れられた。文庫には武人から多くの図書が寄贈され、儒学関係の典籍が豊富であった。利用に関しては、貸出禁止、閲覧は1冊限定、書き込み切り抜き禁止、本の手入れをする等の規則があった。
 さらに室町時代後期には庶民向けの読物が現れてきた。仮名書きを主体とした御伽草子などで、これは後に江戸時代において浮世草子に展開し、一般民衆へと普及していくのである。また、庶民でも裕福な層の中には作者として参加してくる者も出てきた。
 
3.近世(江戸時代)
 江戸時代には儒教を重視した徳川家康の文教政策によって封建社会の強化を図った。儒教の思想によって日本の体制は安定し、争いが収まったことで平和が訪れた。幕府の学芸奨励により、下層階級まで文化は伝播し、特異な文化が発展していくこととなった。文化の発展と共に商業出版も営業として確立され、書籍を出版販売する書肆が誕生し、読者人口がさらに増え、一般人にも本が流通し始めた。そうして本屋や貸本屋も登場するようになり、今日の書店の原点を見ることが出来るようになる。
 また、1602年に日本最初の官立図書館として富士見亭文庫が設置された。これは1640年に紅葉山に移され、以後紅葉山文庫と言われるようになった。幕府が運営するこの文庫には、管理者として書物奉行が置かれた。蔵書の整理や管理を行い、現代でいう司書のような役割を果たしていた。
 
4.近代以降(明治時代~)
 明治に入り諸外国の文化が流入していく中、図書も例外なく影響を受けた。
 遣欧使節団の一員であった福沢諭吉中村正直によって西洋の図書館事情が伝えられ、また他の先覚者たちが挙げた図書館設置の重要性の提言により、明治5年に国立国会図書館の源流ともなる書籍館が発足した。書籍館明治10年に東京に移管され、13年に東京図書館と称されるようになった。これが日本で初めて図書館と称される施設であった。明治30年には帝国図書館と呼称され、24万冊もの蔵書を抱える近代的な図書館となり、昭和22年に国立国会図書館と改称された。
 そうして戦後となる昭和20年以降、GHQ主導による民主化政策によって、民衆に開かれた図書館像が示された。戦後復興のための急速な発展や生涯学習の理念などの影響もあり、図書館公開の必要性が周知されるようになり、1950年についに図書館法が制定され、私たちがよく知る図書館の姿が始まった。
 
まとめ
 古代に大陸から文字や書物や文化が伝来し、その時代の背景に合わせて文学が発展していき、貴族・僧籍関係者のみのものから、武家、民衆へと広まっていった。しかし、江戸に入るまでは長らく上位階級の人間だけの文化であり、文庫引いては図書館に至っては戦後まで民衆には開かれていなかった。明治に公共図書館の必要性が訴えられてからも、実際に図書館法制定まで80年近い歳月が流れている。これは図書館に関しては非常に発展が遅れていると捉えられる。しかし、だからこそ今なお日本の図書館は発展の只中にあり、私たちはより良い図書館の姿を模索していかなければならないのだと言える。

〈参考文献〉 
岩猿敏生著「日本図書館史概説」日外アソシエーツ

 

 

日本図書館史概説

日本図書館史概説

 

 

 これは一度返されたか、合格したけど指摘はされたかのどっちかだと思いますが、比較的簡単(に感じた)なレポートでした。私自身、図書館の歴史を知るのが楽しく、勉強が苦でなかったからそう感じたのかもしれません。しかし、レポート自体もテキストをなぞって要点をまとめただけなので、やはりそんなに難易度は高くないかな、と。単位も1ですからね。難点と言えば、各時代と私見の文章量のバランスでしょうか。同じくらいにするのは苦労した覚えがあります。

情報資源組織論レポート「指定したキーワードをすべて使って、各設問の解答を完成させてください」

情報資源組織論「指定したキーワードをすべて使って、各設問の回答を完成させてください。

1.現在、主に公共図書館大学図書館で導入されているふたつの目録作業について、外部書誌データの利活用をの関わりから概説してください。結論では、各目録作業の利点や課題を明らかにしてください。

〈キーワード:MARC、集中目録作業、共同目録作業、総合目録、書誌ユーティリティ〉

2.十進記号法と列挙型分類法、それぞれの長所と短所を中心に、日本十進分類法(NDC)の特徴について論述してください。結論では、長所と短所からの考察、日本十進分類法(NDC)を活用する意義や課題などを明らかにしてください。

〈キーワード:総記、十進記号法、列挙型分類法、補助表、NDC〉

 

 情報組織組織とは、情報を上手く検索するための仕組みを作る、つまり組織化することを言う。組織化には二つの方法があり、それぞれ目録法と分類法と言う。以下ではその二点について論述していく。

 
1 主に公共図書館で導入されている目録作業を集中目録作業、大学図書館で導入されているものを共同目録作業と言う。
 集中目録作業とは、一つのあるいは少数の限定された機関が目録レコードを作成する作業方式を言う。全国書誌作成機関が網羅的に収集した資料を、標準目録規則に基づいて集中的に目録作業を行う。そうして作成された書誌情報を各館が入手し、その複製を自身の館に合わせて調整する。これをコピーカタロギングと言い、こうすることで各館の作業の負担が大いに軽減される。このデータは現在では基本的にデータとして提供され、それは機械可読目録、通称MARCと呼ばれる。コピー元がない資料、主に地域資料などは各館が独自に目録レコードを作成する必要がある。こちらはコピーに対し自身で作成する為、オリジナルカタロギングと呼ばれる。
 共同目録作業とは、多数の図書館が挙動で作成する目録を言う。これは複数の機関が共通にアクセスするデータベースを維持管理する手法が用いられている為、ネットワークシステムが存在することが前提となる。この作業では最初に資料を受け入れた館が目録を作成し、共同データベースに登録する。こうして複数の情報資源所蔵機関から登録された蔵書などを、一覧できるように編纂された目録を総合目録と言い、統合することで多数の館の蔵書を横断検索することができるようになっている。代表的なものとして、国立情報学研究所が運営している総合目録データベース「NACSIS-CAT」がある。こういった総合目録のデータ管理を行っている組織は書誌ユーティリティと呼ばれている。
 
 集中目録作業では基本的に国立国会図書館が統一されたMARCを作成し配布する為、不整合なデータが発生しにくく、正確なデータが得られる。しかし作業する機関が少ないことで、作成に時間が掛かり、図書が出版されてからMARCが作成され、各館に送られるまで大きなタイムラグが発生するという問題があった。目録作成を民間に委託するなどして解消することは可能だが、目録規則が異なることで、整合性に齟齬が出るのではないかという懸念が浮上する。
 一方、共同目録作業では複数の館が分けてレコードを作成することで非常にスピーディかつ各館の負担が少なく済むようになっている。しかし、最初に作成されたレコードに誤りがあった場合、他の館も誤ったレコードを使用してしまうことになる。その為、誤りが生じないような体制(研修など)を作ることが必要になってくる。  
 
2 日本の図書館のほぼ全てで活用されている分類法は日本十進分類法(NDC)である。
 NDCはいくつかの分類法の複合または発展形であるが、おおよそ列挙型分類法によって分類され、その分類に十進記号を用いたものである。
 列挙型分類法とは、あらかじめ主題を表す分類項目を定め、主題が合致する項目に分けていく方法である。こうすることで分類の区分が明確になり、同じ主題のものを纏めることができ検索性が上がる。
 だが、その項目に合致するものがなかったり、複数の主題を持つ図書に対しては対応できないという問題がある。この問題を解決するのが十進記号法である。
 十進記号法とは、分類の種類に数字を当てはめる記号法に十進数字を用いたものである。1桁上がる毎に10倍になる十進法の原理を用いており、桁を増やすことで容易に階層構造にすることが出来る。十進記号法では主題を数字で表すため、表記が非常に簡潔で、一目で分かるという利点がある。さらに桁を増やせば新たな分類にも対応しやすい。
 一方で、十進数字を用いる為の区分が9つになるという制限がある。そのためNDCでは主題の分類が9以上となる場合は関連の強いものを纏めることで区分を減らしたり、主要なものを8までに収め、9に「その他」を用いて対応する。9に満たない場合は、下位区分の主題を昇格させたりする。しかし、こういった処置は分類体系の階層性を崩すことに繋がってしまう為、分類項目票の表示位置を揃えたり、一文字下げるなどで明らかになるようにしている。
 分類作業では各種の注意などが示されている細目表を用いる。細目表は知識の総体を9つの領域に分け、1から9で表示し、事典などの複数の領域に渡る総合的な領域を総記と名付けて0で表示し、計10区分に分類して構築される。項目に適合した分類がない場合、一般補助表や固有補助表を利用し、記号を合わせて、より適切な分類記号を作り出す。
 NDCでは主題が明確に分けられており、誰でも図書を検索することが容易いという長所があるが、新たな体系が生まれた際に対応しづらいという難点がある。
 しかし、やはり図書の検索性は高く、情報を上手く検索し活用するという点においては非常に意義のある分類法である。利用者への満足のいくサービスを提供するには、提供側は常にデータと知識の更新が求められている。

〈参考文献〉 
那須雅煕著「情報資源組織論及び演習」学文社 2012
柴田正美著「情報資源組織論」新訂版 日本図書館協会 2016
榎本祐希子・石井大輔・名城邦孝著「情報資源組織論」学文社 2012

 

 

情報資源組織論 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 3-9)

情報資源組織論 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 3-9)

 

 

 メディア授業を受講するためにレポート提出が必須だったので、突貫で仕上げてとりあえず出したら再提出を喰らいました。提出さえすればメディア授業は受けられるようになるのでよかったですが。

 それを差し引いても、結構苦戦したレポートで、3回目でようやく合格を貰いました。後半は一発目で可を貰ったのですが、前半が中々上手くいきませんでした。特にこの先生は、テキストと同じことを少しでも書いたら指摘してくるので、迂闊にテキストを参考に出来ませんでした。参考文献からなんとか引っ張り出して書きました。

 厳しいレポートでしたが、理不尽な感じはなく、単純に私のレポートが甘かったんだぁといったところでした。

図書館情報資源概論レポート「ネットワーク情報資源とはなにか(中略)述べなさい」

図書館情報資源概論「(1)ネットワーク情報資源とはなにか、(2)公共図書館が提供しているネットワーク情報資源の事例や特徴を述べるとともに、(3)今後の収集の在り方や課題についても述べなさい」

 

1 ネットワーク情報資源とは何か
 情報資源とは、必要な時に利用できるように何らかの方法で蓄積された情報や資料のことを言い、図書館では図書館資料として主に本という形で収集され、保管されていた。しかし、コンピュータの発達やネットワークの普及により、デジタル媒体で資料を収集する方法も取られるようになってきた。ネットワーク情報資源とは、図書館情報学用語辞典によれば、インターネットを基盤とする、コンピュータネットワークを介して探索、入手、利用可能な情報資源。ウェブ上に公開されている各種ファイルに加えて、ウェブページ、電子掲示板、ブログ、SNS検索エンジン、電子メールなどを含む。と定義づけられている。
 図書館では2008年の図書館法改正により、電子資料が図書館資料として明示され、物理的形態のある電子資料の収集・提供が法的に認められた。(資料3、P71)
 情報資源の電子化によって、コンピュータを通じて必要な情報や資料を検索し、利用することができる電子図書館が存在し、具体例として、著作権の切れた作品などのテキストを公開している「青空文庫」がある。
 
2 公共図書館が提供しているネットワーク情報資源の事例や特徴
 2009年の著作権法第31条第2項新設により、国立国会図書館が所蔵する資料を保存する目的でのデジタル化が可能となった。デジタル化した資料は、国立国会図書館デジタルコレクションで確認することができ、その一部は申請することで閲覧、あるいは公衆送信権などの法律により制限の掛かっている資料は公共図書館内でのみ閲覧が可能となっている。
 具体的な事例として、東京都千代田区の区立千代田図書館を挙げる。この館では2007年11月に「千代田Web図書館」を開始した。「千代田Web図書館」では、非来館型サービスとして、インターネット上で貸出・閲覧できる電子書籍の貸出サービスを実施した。当初、学習系や語学学習用のオーディオブックなど約4000タイトルを提供していた。この資料は貸出期限が過ぎるとパソコン上からデータが自動的に消滅するようになっている。
 和歌山県有田川町立図書館では「クラウド電子図書館サービス」を開始し、iPadで利用可能とした。クラウドとは正確に定義することは困難だが簡略化するならば、自身が所持している端末ではなく、インターネットを通じてデータやプログラムを保存したりアクセスしたりすること、と言える。この場合の自身とは図書館を指し、サーバ設備と電子書籍などのデータを図書館が持たず、クラウドを提供しているプロバイダが保有する資源を用いて、自館の図書館サービスを提供する形態を「クラウド電子図書館サービス」と言う。(資料2、P86)
 他にも各図書館で資料は電子化されている。東京都立図書館や京都府立図書館の貴重資料データベースや、岡山県長崎県などの郷土資料の公開など、各館で様々なサービスが提供されている。(資料1、P84)
 
3 今後の収集の在り方や課題
 図書館は情報資源を収集し、整理し、保存し、利用者に提供することにより、国民の知る自由を保障する機関として、社会的な役割を担っている。図書館の自由に関する宣言の主文では、図書館は資料収集の自由を有するとある。公共図書館では、住民のあらゆる資料要求に応える責任と市区町村の資料センターとしての役割を果たすため、すべての主題分野を包括し図書や雑誌、新聞等の伝統的資料以外にも視聴覚資料やネットワーク資源などの多様な資料、また県内の地域資料のほか国内外の資料を幅広く収集していく必要がある。その中で地域図書館では、地域社会や住民のニーズを反映する必要がある。特に日常の問題解決に役立つ資料や教養書、実用書、また児童図書等を豊富にそろえる必要がある。こういったことを踏まえて、図書館側は収集方針を決めなければならない。収集方針は個々の職員の恣意によって構成されてはならず、館長や担当職員が交代したからといって、内容に大きな変更があってはならない。確りと成文化され、その方針に従って収集していくべきである。しかし、その方針が誤りである場合、あるいは時間の経過とともにニーズが変化することも十分にあり得る為、定期的に会議を行い、選書リストを作成し、複数の人間の合議によって決める必要がある。
 さらにその中で電子資料は著作権に特別な注意を払う必要がある。同じ内容のコンテンツであっても、紙媒体とデジタル媒体では適用される法律が異なることがある為、安易な電子化は行うべきではないのである。
 図書館の存在意義の一つに生涯学習という考え方があり、それが時代の大きな変化に適応する為のものであるならば、電子化の進むいまは職員においても非常に大きな変化が起こっている。その変化に対応する為、職員も学習を進め、利用者の要求に応える努力を怠ってはいけないのである。

 

〈参考資料〉

日本図書館情報学会編 「図書館情報学用語辞典 第4版」
2 藤田岳久編著 「図書館情報資源概論」 学文社
3馬場俊明編著  「図書館情報資源概論」 日本図書館協会
4細野公男、長塚隆共著  「デジタル環境と図書館の未来」 日外アソシエーツ

 

 

図書館情報資源概論 (JLA図書館情報学テキストシリーズ 3-8)
 

 

 これはほとんど自分で考えずに、参考資料とテキストを自分なりに咀嚼して書きました。自分の中でレポート用にまとめた、という意味では自分で考えたとは言えますが。参考資料に具体例がたくさん載っていたのは非常に助かりました。

児童サービス論レポート「近年の子どもの読書離れについて述べ、図書館司書として児童サービスをどのように取り組んでいけばよいか(以下略)」

児童サービス論「近年の子どもの読書離れについて述べ、図書館司書として児童サービス(ヤングアダルトを含む)をどのようにと取り組んでいけばよいか、また図書館は関係機関等とどのように連携・協力し、児童サービスを進めておけばよいかを述べてください」

 

1・読書離れについて
 1970年刊行の「市民の図書館」では三つの重点目標として、貸出、児童サービス、全域サービスが掲げられ、公共図書館サービスの中に、児童サービスは大きな位置を占めていた。児童サービスは1960年に始められた「母と子の20分間読書運動」や「子どもの図書館」の出版などにより発達が促されていった。しかし、1970年代には公共図書館の貸出冊数の内、児童書の占める割合が50%前後であったが、1980年代には40%台に、1990年代には30%台に減少してきた。
 身の回りの自然や風景、暮らしの方法、日常生活の様式、遊び、文化、労働、家庭、地域、学校、コミュニケーション手段など、我々を取り巻くほとんどのものが一変し、子どもの育つ過程に異変が起こってきている。読書離れはそういった様々な要因が引き起こし、それは言葉の獲得や読書の基盤となる生活体験のところで「子どもの育ちそびれ」現象として現れている。
 読書離れの原因は大きく分けて4つ挙げることができ、個人的な要因(言葉の獲得、生活体験、TVゲームなど遊びの変化、精神的ゆとり、習い事、時間のなさ、など)、家庭の要因(少子化核家族、家庭での読書環境、読んでもらう、親の読書意欲と姿勢、働く子供の関係、など)、社会的要因(テレビなど映像メディアの急激な発達と映像文化の肥大、公的読書施設の不足、読書観の変化、出版・流通上の問題、文庫活動・読書運動、優れた子どもの本の書き手と作品、など)、学校教育の要因(戦後学校教育のあり方、週休二日制の実施とゆとりの時間、読書教育、学校図書館の不備、教師など)に大別できる。
 
2・児童サービス(ヤングアダルトを含む)
 児童サービスとは、子どもに読書の喜びを知ってもらうために公共図書館が行う子どものための図書館サービスである。子どもと本を結び付け、子どもが読書の楽しみを知り、それが子どもに定着するようすすめ励ます、さまざまな活動や工夫、配慮のことであり、そのための環境づくりや条件整備を含めた総称のことである。
 児童サービスには本を主とした直接活動と、間接的に本につなぐ活動とがある。
 直接活動とは、子どもと接して、本を使って、読書につなげたり、調べたりする働きである。具体的にはフロアワーク、読み聞かせ、ストーリーテリング、ブックトーク、アニマシオン、レファレンス、読書案内、行事・文化集会活動、乳幼児サービスなどがある。
 間接的な活動とは、読書という行為につながるための条件整備や環境整備を含むいろいろな働きかけのことである。子どもが目当ての本を探しやすくするために資料の組織化を行い、分類ごとに分け、書架整理を行うなどして探しやすくしたり、テーマを決めて一か所に固めて展示を行ったり、ブックリストの作成や、周知のための広報・PR活動を行う事である。
 ヤングアダルトサービスは児童サービスとは少し変わってくる。
 ヤングアダルトとは、図書館用語集では「自分では子どもだと思っていないが、周囲は大人ともまだ考えていない13歳から18歳頃まで」を定義している。そういった未成熟で複雑な精神の利用者に向けても、相応の者が求められる。専用のスペースの確保などはその一つである。そういったスペースがあることで、ヤングアダルトを対象としたサービスを行っていると、はっきりと周知することができる。それは地域の人々へして貰おうという働きも得られる。また、学生が多い事から、学校や学校図書館との連携は必要不可欠である。学校に対して、宿題援助のために図書館利用に関する資料を提示し、学校での学習と連携を図れば、レファレンスにも大いに有効活用できる。
 
3・図書館と関係機関との連携
 子どもに本を手渡すために公共図書館は、積極的に地域の子どものいる施設と連携・協力をする。子どものいる施設と連携・協力することは、地域の人たちに公共図書館を知ってもらう機会となる。
 まず子どものいる施設として挙げられるのは学校である。図書館法第3条にも学校教育との連携が記載されている。実際に行われるものとしては、図書館資料を通しての、調べ学習の援助や資料の団体貸出や、図書館見学や学級招待、学校訪問などである。学校図書館には必ず司書教諭や学校司書がおり、その人たちと連携を取り、学校で何が必要とされているのか、どんな学習をしているのか、意見の交換を密にすることで有意義な結果をもたらすことができる。
 学校以外にも、保育園や幼稚園、児童館、保健所、病院、文庫、学童保育障碍者施設など様々な施設があり、それぞれが図書館と連携を取っている。これらの施設との協力は、子どもと本との出会いの場を少しでも増やすために欠かせない。また、家庭のように個人レベルへの働きかけや、ボランティアとの協力も必要となる。

〈参考文献〉 
児童サービス論 堀川照代編著 日本図書館協会
図書館用語集三訂版 日本図書館協会用語委員会編 日本図書館協会

 

 

あるかしら書店

あるかしら書店

 

 

 このレポートはほとんどテキストのまんまで、課題に該当する箇所を自分なりに要約して書きました。この科目は先生の望んでいる通りのものを書く、という色が特に強いと感じました。なので、自分の考えはほとんど書いていないです。それが正解かは分からないですが……

情報サービス論レポート「学校図書館の利用教育の指導内容を挙げ、それぞれについて述べるとともに(中略)貴方自身の考え方を含め、論じて下さい」

情報サービス論「学校図書館の利用教育の指導内容を挙げ、それぞれについて述べるとともに、「図書館利用教育ガイドライン学校図書館(高等学校)」を参照(日本図書館協会ホームページの「委員会」の利用教育委員会にて全文公開。冊子は「参考書の紹介」参照)し、利用教育の手段はどうあるべきか、貴方自身の考え方を含め、論じて下さい」

 

1 利用教育とは
 情報化社会と言われる昨今、多くの情報が次々に発信され、その勢いは留まる所を知らず、むしろ加速している。インターネットによる情報発信速度もさることながら、指先一つで世界中の情報が得られ、量すらも膨大になっている。必要な情報を正しく選択するために必要な技術を得るための方法の一つとして利用教育が挙げられる。
 「図書館情報学用語辞典」では文献利用指導について『図書館利用者に、情報をより効率的に入手し利用する方法を修得させることを意図した計画的活動』(引用1)と述べられている。また「図書館利用教育ハンドブック」によれば『図書館利用教育とはすべての利用者が自立して図書館を含む情報環境を効果的・効率的に活用できるようにするために、体系的・組織的に行われる教育である』(引用2)と、図書館のみならず、その他の情報媒体を利用することも視野に入れられている。
 これらのことから利用教育とは、図書館利用者に様々な情報源から効率的に取捨選択出来るようにするための、教育・指導であると言える。
 なお、図書館利用者とは『図書館を既に使っている利用者、あるいは使ったことのある利用者のすべてという意味ではない。図書館を使ったことのない利用者、あるいはこれから使う利用者、すなわち利用者・未利用者をも対象としている。そうした人々を潜在的利用者という』(引用2)
 
2 利用教育の重要性
 コンピュータの発達、それによるインターネットの普及は情報化社会をもたらした。このような社会の中、情報をいかに適切に効率的に入手するかは非常に重要な要素となっている。
 それだけでなく、紙に記されていた情報の多くはコンピュータで管理され、さらに電子化もが進められている。それによって利用者が検索可能な情報は膨大になっている。こういった情報を素早く選別し、入手するためには情報のリストラ(再構築)が必要である。
 情報洪水という情報化社会において、上手に文献を入手するには情報入手のための調査の方法と、選択能力を持つことが必要である。
 しかしながら、日本の教育は知識注入方である為、図書館などの利用能力が低く、レポート作成の際などに新聞縮刷版や雑誌記事などを上手く活用できていない。
 実際に文献調査法を知らない大学生は、知識を得る手段を本以外に求めるという発送を行えていない。これは義務教育、あるいは高等学校で利用教育を受けていない弊害であると考えられる。
 資料捜索のためのレファレンスツールを使えないということは、単純に道具の使い方を知らずに原始的手法で物を作ることと同じである。ツールを使えば効果的にかつ効率的に資料を集めることができる為、時間も有効に活用できるのである。
 いまは生涯が学びの時代になっており、それはつまり学ぶことがあまりに多いと言える。そんな中、時間の有効活用は非常に重要な要素となっている。
 これらのことからも、学生時代の利用教育は非常に重要ものであると言える。
 
3 必要な環境整備
 最も大切なことはやはり組織的に行うことである。
 ある特定の人物が情報リテラシー能力が高く、質の高いレファレンスサービスを行い、また指導を行ったとしても、個人である以上限度があり、さらに異動などがあると、その時点でサービスが終了してしまうのである。その為、継続したサービスを行うためにも、最低でも施設単位での組織的な環境整備が必要になってくる。
 さらに個人での指導はどうしても偏りを産んでしまうものである。指導には客観性が必要になってくると考える。それを防ぐためにも教員同士の連携は不可欠である。複数人での協力によって練られた指導は、非常に効果的なものになるであろう。
 もちろん教員への指導も大切だ。マニュアルに基づいた研修を行い、教員のレベルを押し上げ、複数人が高いクオリティを共有することで、さらに効果的な指導を行えるようになるだろう。
 また、指導にはスペースの確保、教材の用意などが必要になってくる。これらには必ず費用が掛かってくる。そのための費用を個人で負担する事はあまりにも現実的ではないため、やはり組織的に行い、予算を確保するべきである。
 教材においても、効果的に進めるには、見た目の楽しさ、分かりやすさは非常に重要になってくる。文字を追うだけでは頭に入りにくく、イメージも付きにくい。映像があればイメージも容易く、実際に学生が文献を捜索する際も思い出しやすいだろう。映像メディアを利用するにあたっても、当然のことながら費用はかかり、こちらに関してはもはや個人で用意できるレベルではない。
 これらは施設単位で行うに限らず、他の施設と連携することで更なる効果を挙げることが出来ることは想像に難くない。
 以上が私が、組織的運用が重要だと考える理由である。

〈参考文献〉
1.図書館情報学用語辞典 第4版
2.図書館利用教育ハンドブック 大学図書館

 

 

 

 申し訳ないことに、このレポートを書いた時のことを全然思い出せず、アドバイスが出てきません。年でしょうか。これは勉強し直し案件ですね。みなさんはこんな司書にならないようにして下さい