なりたてオジサン司書の日々葉々

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児童サービス論レポート「近年の子どもの読書離れについて述べ、図書館司書として児童サービスをどのように取り組んでいけばよいか(以下略)」

児童サービス論「近年の子どもの読書離れについて述べ、図書館司書として児童サービス(ヤングアダルトを含む)をどのようにと取り組んでいけばよいか、また図書館は関係機関等とどのように連携・協力し、児童サービスを進めておけばよいかを述べてください」

 

1・読書離れについて
 1970年刊行の「市民の図書館」では三つの重点目標として、貸出、児童サービス、全域サービスが掲げられ、公共図書館サービスの中に、児童サービスは大きな位置を占めていた。児童サービスは1960年に始められた「母と子の20分間読書運動」や「子どもの図書館」の出版などにより発達が促されていった。しかし、1970年代には公共図書館の貸出冊数の内、児童書の占める割合が50%前後であったが、1980年代には40%台に、1990年代には30%台に減少してきた。
 身の回りの自然や風景、暮らしの方法、日常生活の様式、遊び、文化、労働、家庭、地域、学校、コミュニケーション手段など、我々を取り巻くほとんどのものが一変し、子どもの育つ過程に異変が起こってきている。読書離れはそういった様々な要因が引き起こし、それは言葉の獲得や読書の基盤となる生活体験のところで「子どもの育ちそびれ」現象として現れている。
 読書離れの原因は大きく分けて4つ挙げることができ、個人的な要因(言葉の獲得、生活体験、TVゲームなど遊びの変化、精神的ゆとり、習い事、時間のなさ、など)、家庭の要因(少子化核家族、家庭での読書環境、読んでもらう、親の読書意欲と姿勢、働く子供の関係、など)、社会的要因(テレビなど映像メディアの急激な発達と映像文化の肥大、公的読書施設の不足、読書観の変化、出版・流通上の問題、文庫活動・読書運動、優れた子どもの本の書き手と作品、など)、学校教育の要因(戦後学校教育のあり方、週休二日制の実施とゆとりの時間、読書教育、学校図書館の不備、教師など)に大別できる。
 
2・児童サービス(ヤングアダルトを含む)
 児童サービスとは、子どもに読書の喜びを知ってもらうために公共図書館が行う子どものための図書館サービスである。子どもと本を結び付け、子どもが読書の楽しみを知り、それが子どもに定着するようすすめ励ます、さまざまな活動や工夫、配慮のことであり、そのための環境づくりや条件整備を含めた総称のことである。
 児童サービスには本を主とした直接活動と、間接的に本につなぐ活動とがある。
 直接活動とは、子どもと接して、本を使って、読書につなげたり、調べたりする働きである。具体的にはフロアワーク、読み聞かせ、ストーリーテリング、ブックトーク、アニマシオン、レファレンス、読書案内、行事・文化集会活動、乳幼児サービスなどがある。
 間接的な活動とは、読書という行為につながるための条件整備や環境整備を含むいろいろな働きかけのことである。子どもが目当ての本を探しやすくするために資料の組織化を行い、分類ごとに分け、書架整理を行うなどして探しやすくしたり、テーマを決めて一か所に固めて展示を行ったり、ブックリストの作成や、周知のための広報・PR活動を行う事である。
 ヤングアダルトサービスは児童サービスとは少し変わってくる。
 ヤングアダルトとは、図書館用語集では「自分では子どもだと思っていないが、周囲は大人ともまだ考えていない13歳から18歳頃まで」を定義している。そういった未成熟で複雑な精神の利用者に向けても、相応の者が求められる。専用のスペースの確保などはその一つである。そういったスペースがあることで、ヤングアダルトを対象としたサービスを行っていると、はっきりと周知することができる。それは地域の人々へして貰おうという働きも得られる。また、学生が多い事から、学校や学校図書館との連携は必要不可欠である。学校に対して、宿題援助のために図書館利用に関する資料を提示し、学校での学習と連携を図れば、レファレンスにも大いに有効活用できる。
 
3・図書館と関係機関との連携
 子どもに本を手渡すために公共図書館は、積極的に地域の子どものいる施設と連携・協力をする。子どものいる施設と連携・協力することは、地域の人たちに公共図書館を知ってもらう機会となる。
 まず子どものいる施設として挙げられるのは学校である。図書館法第3条にも学校教育との連携が記載されている。実際に行われるものとしては、図書館資料を通しての、調べ学習の援助や資料の団体貸出や、図書館見学や学級招待、学校訪問などである。学校図書館には必ず司書教諭や学校司書がおり、その人たちと連携を取り、学校で何が必要とされているのか、どんな学習をしているのか、意見の交換を密にすることで有意義な結果をもたらすことができる。
 学校以外にも、保育園や幼稚園、児童館、保健所、病院、文庫、学童保育障碍者施設など様々な施設があり、それぞれが図書館と連携を取っている。これらの施設との協力は、子どもと本との出会いの場を少しでも増やすために欠かせない。また、家庭のように個人レベルへの働きかけや、ボランティアとの協力も必要となる。

〈参考文献〉 
児童サービス論 堀川照代編著 日本図書館協会
図書館用語集三訂版 日本図書館協会用語委員会編 日本図書館協会

 

 

あるかしら書店

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 このレポートはほとんどテキストのまんまで、課題に該当する箇所を自分なりに要約して書きました。この科目は先生の望んでいる通りのものを書く、という色が特に強いと感じました。なので、自分の考えはほとんど書いていないです。それが正解かは分からないですが……