なりたてオジサン司書の日々葉々

30歳過ぎて脱サラからの司書になったオジサンの日記です。司書課程のレポートや、あとは趣味のアレコレを書いています

情報サービス論レポート「学校図書館の利用教育の指導内容を挙げ、それぞれについて述べるとともに(中略)貴方自身の考え方を含め、論じて下さい」

情報サービス論「学校図書館の利用教育の指導内容を挙げ、それぞれについて述べるとともに、「図書館利用教育ガイドライン学校図書館(高等学校)」を参照(日本図書館協会ホームページの「委員会」の利用教育委員会にて全文公開。冊子は「参考書の紹介」参照)し、利用教育の手段はどうあるべきか、貴方自身の考え方を含め、論じて下さい」

 

1 利用教育とは
 情報化社会と言われる昨今、多くの情報が次々に発信され、その勢いは留まる所を知らず、むしろ加速している。インターネットによる情報発信速度もさることながら、指先一つで世界中の情報が得られ、量すらも膨大になっている。必要な情報を正しく選択するために必要な技術を得るための方法の一つとして利用教育が挙げられる。
 「図書館情報学用語辞典」では文献利用指導について『図書館利用者に、情報をより効率的に入手し利用する方法を修得させることを意図した計画的活動』(引用1)と述べられている。また「図書館利用教育ハンドブック」によれば『図書館利用教育とはすべての利用者が自立して図書館を含む情報環境を効果的・効率的に活用できるようにするために、体系的・組織的に行われる教育である』(引用2)と、図書館のみならず、その他の情報媒体を利用することも視野に入れられている。
 これらのことから利用教育とは、図書館利用者に様々な情報源から効率的に取捨選択出来るようにするための、教育・指導であると言える。
 なお、図書館利用者とは『図書館を既に使っている利用者、あるいは使ったことのある利用者のすべてという意味ではない。図書館を使ったことのない利用者、あるいはこれから使う利用者、すなわち利用者・未利用者をも対象としている。そうした人々を潜在的利用者という』(引用2)
 
2 利用教育の重要性
 コンピュータの発達、それによるインターネットの普及は情報化社会をもたらした。このような社会の中、情報をいかに適切に効率的に入手するかは非常に重要な要素となっている。
 それだけでなく、紙に記されていた情報の多くはコンピュータで管理され、さらに電子化もが進められている。それによって利用者が検索可能な情報は膨大になっている。こういった情報を素早く選別し、入手するためには情報のリストラ(再構築)が必要である。
 情報洪水という情報化社会において、上手に文献を入手するには情報入手のための調査の方法と、選択能力を持つことが必要である。
 しかしながら、日本の教育は知識注入方である為、図書館などの利用能力が低く、レポート作成の際などに新聞縮刷版や雑誌記事などを上手く活用できていない。
 実際に文献調査法を知らない大学生は、知識を得る手段を本以外に求めるという発送を行えていない。これは義務教育、あるいは高等学校で利用教育を受けていない弊害であると考えられる。
 資料捜索のためのレファレンスツールを使えないということは、単純に道具の使い方を知らずに原始的手法で物を作ることと同じである。ツールを使えば効果的にかつ効率的に資料を集めることができる為、時間も有効に活用できるのである。
 いまは生涯が学びの時代になっており、それはつまり学ぶことがあまりに多いと言える。そんな中、時間の有効活用は非常に重要な要素となっている。
 これらのことからも、学生時代の利用教育は非常に重要ものであると言える。
 
3 必要な環境整備
 最も大切なことはやはり組織的に行うことである。
 ある特定の人物が情報リテラシー能力が高く、質の高いレファレンスサービスを行い、また指導を行ったとしても、個人である以上限度があり、さらに異動などがあると、その時点でサービスが終了してしまうのである。その為、継続したサービスを行うためにも、最低でも施設単位での組織的な環境整備が必要になってくる。
 さらに個人での指導はどうしても偏りを産んでしまうものである。指導には客観性が必要になってくると考える。それを防ぐためにも教員同士の連携は不可欠である。複数人での協力によって練られた指導は、非常に効果的なものになるであろう。
 もちろん教員への指導も大切だ。マニュアルに基づいた研修を行い、教員のレベルを押し上げ、複数人が高いクオリティを共有することで、さらに効果的な指導を行えるようになるだろう。
 また、指導にはスペースの確保、教材の用意などが必要になってくる。これらには必ず費用が掛かってくる。そのための費用を個人で負担する事はあまりにも現実的ではないため、やはり組織的に行い、予算を確保するべきである。
 教材においても、効果的に進めるには、見た目の楽しさ、分かりやすさは非常に重要になってくる。文字を追うだけでは頭に入りにくく、イメージも付きにくい。映像があればイメージも容易く、実際に学生が文献を捜索する際も思い出しやすいだろう。映像メディアを利用するにあたっても、当然のことながら費用はかかり、こちらに関してはもはや個人で用意できるレベルではない。
 これらは施設単位で行うに限らず、他の施設と連携することで更なる効果を挙げることが出来ることは想像に難くない。
 以上が私が、組織的運用が重要だと考える理由である。

〈参考文献〉
1.図書館情報学用語辞典 第4版
2.図書館利用教育ハンドブック 大学図書館

 

 

 

 申し訳ないことに、このレポートを書いた時のことを全然思い出せず、アドバイスが出てきません。年でしょうか。これは勉強し直し案件ですね。みなさんはこんな司書にならないようにして下さい