なりたてオジサン司書の日々葉々

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図書館概論レポート「公共図書館を一つ選んで、設備、立地、蔵書数、貸出数、図書館職員数、実際の図書館サービスについて調査やインタビューを行いなさい」

図書館概論「公共図書館を一つ選んで、設備、立地、蔵書数、貸出数、図書館職員数、実際の図書館サービスについて調査やインタビューを行いなさい」

 

1 所在地
 今回調査したD図書館はK市H区にあり、K市営D駅の直上にあるDビルという駅ビルの4階に設置されている。K市内には中央図書館が〇つ、地域図書館が〇館と移動図書館が〇館あり、D図書館は中央図書館〇館の中の1つである。延床面積は〇〇㎡とそこまで広くはない。
 
2 立地
 DビルはK市が出資をしている〇〇センター株式会社が運営をしている為、公共施設としての面が強い。当施設は地下鉄駅の直上にあり、エレベーターで簡単に行き来することが出来る為、高齢者の方や車いすなどでも気軽に利用できる。また、地域コミュニティバスの停留所や2時間無料の駐車場、2時間半無料の駐輪場も同施設にある為、非常にアクセスが良い。
 火曜日が休館日になっており、火曜日が祝日の場合は翌平日が休館日となる。時間は平日は9時30分から20時30分まで開館しており、土日祝は17時に閉館となる。ただし、6月から9月は19時まで延びる。

 

3 予算
 K市図書館全体で200,000,000円。各図書館個別の予算は公開していない。

 

4 蔵書量
 蔵書量は221,053冊で、区民一人当たり1.26冊である。内、視聴覚資料が20,365点あり、これはK市図書館の全所蔵数の46%にも及ぶ。
 
5 年間増加数
 K市図書館全体の平成27年の蔵書数は1,892,435冊で前年0.1%増である。

 

6 貸出数
 貸出冊数は564,186冊で、区民一人当たり2.55冊となる。ただし、D図書館はH区と隣接するY区とのほぼ境界にあり、利用者はH区とY区がかなり混在していることが予想される。その為、単純にH区の人口からの数値では信頼性に欠ける点がある。

 

7 業務別職員数
 2016年数値では専任職員数〇名、内司書又は司書補が〇名。その他に非常勤として〇名が在籍していた。非常勤に関しては、労働時間1500時間で1人という計算の為、実際の人数との差異がある可能性がある。
 採用者に関しては、〇〇社からの嘱託職員を採用し、一定年数就業後に試験をし、その結果で正規採用となっている。嘱託職員の採用数は平成27年が〇名、28年が〇名、29年が〇名となっている。

 

8 収容座席数
 一般向けの座席が52席、児童向けが32席、新聞・雑誌付近にソファー等20席、視聴覚用が28席で、モニターに文字等を大きき映し出す拡大読書器が1席と、車いす用のテーブルが1席ある。また、児童書コーナーでは土足厳禁の幼児用スペースが設けられている。
 
9 図書館のサービスの種類と内容
 K市図書館の貸出サービスの利用には、図書館カードの申請が必要で、これはK市民なら誰でも利用可能である。資料は一人10点まで2週間借りることが出来る。視聴覚資料に関しては一人2点までとなっている。返却は視聴覚資料でなければ、貸出した図書館以外でも可能である。また、K駅、K自治振興会図書館内、K駅に返却ポストが設置されている。2006年からはインターネットでの予約も出来るようになった。
 D図書館では視聴覚資料の豊富さを活用し、定期的に上映会などのイベントを行っている。2017年3月には視聴覚ブースに40インチの液晶大型ディスプレイの設置がされた。
 児童向けサービスにも力を入れており、「おはなし会」が定期的に開催されている。月に一度は赤ん坊向けの朗読会も行われている。地域の学校との連携などを行っていった結果、〇〇年に「子ども読書活動優秀実践図書館」として文部大臣賞を受賞している。

 

10 全体の感想等
 幼児や高齢者向けとしてはサービスが充実している反面、学生向けのサービスの不足を感じた。所蔵の面ではパソコン用の教材、エクセルやワードのテキストが更新されておらず、新しいバージョンのテキストが見当たらなかった。昨今はスマートホンの普及により、学生のネットリテラシーの技術は向上しているが、パソコン操作の技術においては逆に疎くなっていると言われている。しかし、パソコン操作は社会に出た際の必須技術となっている為、学生、引いては社会人になりたての若年層に向けての蔵書の充実にも力を入れて欲しい。しかしこちらは当館でも問題になっており、古いものでも利用者がいる為廃棄できず、新しい書籍を入れるスペースがないというジレンマに陥っているとの事だった。
 また、賛否はあるだろうが、所謂ライトノベルと呼ばれる書籍の所蔵が少なかった。個人としては、本に縁のなかった若年層の読書の入り口となり得ると考えている為、そちらの所蔵も考えて欲しいと思う。こちらは職員の中でも若年層は抵抗がないが、年上の方はどうしても抵抗がある為、思うようにいかないとの事だった。
インタビューをした上で感じた事は、スペースやニーズ等によって、思う通りに行かない事が多くあるという
事だった。しかし、利用者を増やす為の努力は常に行っている事も同時に感じた

 

〈参考資料〉

平成28年度K市図書館統計概要 https://www2.(以下略 2017.9.2

 

 

これだけは知っておきたい「著作権」の基本と常識

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 こちらは実際に地元の図書館に行って、レファレンスカウンターにて設題にあったことをそのままお聞きし、また図書館についての資料の所蔵が合ったのでそれを拝見させていただいて書きました。時間が掛かりそうだったので、電話でアポイントを取って向かった結果、その図書館で一番のベテランさんが待機していてくれました。

 本当に事実をそのまま報告するレポートといった感じでしたし、館の課題なども司書さんに聞けたので、ほとんど苦労せずに書けました。もしかしたら、一番最初に書くレポートはこれが一番いいかもしれません。

 ちなみに図書館だけではなく、市の人口統計データも参考にしています。